プロジェクト支援グループのSです。
近所にワイン食堂がある。
ホテルフレンチ出身のシェフがアルバイト2名と共に切り盛りする、20数席のお店である。
週末や宴会シーズンなど、ほぼほぼ満席になることも多い。料理を作るシェフの後ろにお皿が何枚も積みあがる。
シェフは料理に集中しつつも淡々と、手際よく次から次へと料理を仕上げていく。カウンター席から見ているその様はとても小気味よく、ついつい杯を重ねてしまう。

落ち着いているときは、シェフともよく話をする。
手際の良さを褒めると、ホテル出身だからと言う。結婚式など会食形式の宴席が複数あると、もっと大変だと言う。
下拵えをきちんとしてあるから、仕上げるだけなのでそこまで大変ではない、と言う。
下拵えの話になった時、今の若い人たちは可哀そうだとシェフは零す。
自分が若いころは、確かにブラックだったかもしれないが、いろんな食材の下拵えをさせられて知識も技術も身に付いた。
今はホワイトかもしれないが、コスト重視も相まって、下拵えされた食材を納入してもらったりもしている。
あれじゃ、知識も技術も身に付かないよ。身に付けたいからって家で食材を使って練習ってわけにもいかないしね、と。
仕上げる技術はあっても、下拵えの技術が無ければ個人店はできないよ、将来どうするんだろうね、と嘆く。
そして、別にブラックを推奨するわけじゃないけどね、と笑う顔は寂しそうに見える。
料理を作るのも、プログラムを作るのも、技術の世界である。
シェフは料理を作るのが好きで、私はプログラムを作るのが好きで、話もよく合う。
シェフの言うことは、私が身を置くこの業界の話じゃなかろうか。
話はまだまだ続くが、余白がもうない。
次回のブログは第二製品開発部のOさんが担当です。よろしくお願いします。