今は色々あって社長という役割ですが、私も元々はエンジニアでした。
私のエンジニア時代と今では技術要素や開発手法だけでなく、フリーランスという生き方、QOLやワークライフバランスという考え方まで大きく世の中が変わっています。
社畜ではなく企業戦士、一杯のコーヒーより1本のリゲイン、定時後のネトフリより残業後の居酒屋という時代でした。
それでも、あまり変わってないコトもあるように思えます。
そんな私が当時感じた自身の成長を阻む「4つの壁」についてお話しします。
最初はプログラムが好きか、PCや個々の技術要素と孤独に向き合えるかどうか、という壁でした。
大学は機械系だったのでモノ作りは好きでしたが、目に見えない、手に取れないソフトウェアは違和感ありました。
それでも、何かを作り上げることには変わりないので、システム全体が思い通りに動いたときは感動しました!
ただ、フロントでもエンドでも、UIやDB、フレームワーク、アーキテクチャ、様々なツール類・・・、技術的にわからないことも多くて物凄く苦労しました。
自身と向き合い、色々調べてやってみて、自分のスキルを磨く毎日だったと思います。
2つ目は周りを見れるか、協力して目標に向かえるか、仲間やプロジェクトと向き合えるかという壁でした。
チームでのシステム開発なので、個々の役割や段取りがあり、納期とスケジュールがあります。
上手くやるために、報連相、課題共有、進捗報告、開発の手順やルールの順守もあります。
ときには、突発的なタスクへの対応や苦手な人とのコミュニケーションも必要です。
面倒だ!嫌だ!と思っても、怠ると自分だけでなく、仲間やお客さんに迷惑をかけるかもしれず、最後はやっぱり自身に返ってきます。
まだまだ視座が低く、全体が見えず、自分自身に折り合いをつける日々が続きました。
3つ目はなんとか一人前になれたかと思えた頃、顧客と数字と向き合えるかどうか、という壁でした。
先輩達が別のプロジェクトにアサインされ、プロジェクトマネージャーに抜擢されました。(仕方なく・・・かな。)
相談できる人はいても、実行する人は他にいないので、自分でプロジェクト遂行中の諸問題に対して、顧客と調整・交渉しなければなりません。
プロジェクトの管理方法や顧客との接し方等、色々な本を読んだり、先輩に聞いて回りました。
立場・立ち位置が異なれば、当然、物事を見る観点や判断基準が異なり、その中で、皆が納得する妥協点、落しどころを模索し先の見えない打合せが続きます。
会社からは当然、プロジェクトの成功が期待され、顧客の満足、メンバーの成長、プロジェクトの利益が求められます。
顧客との会話、仲間との会話、様々な情報を収集し、未来を予測、決断して実行する、色んな人や物事の板挟み、これはエンジニアの仕事なのかと葛藤したり・・・。
メンタルがやられそうになったとき、先輩から、「上手くやろうとするな、完璧を目指すな、走りながら考えろ」等のアドバイスをいただき、自分はこれ以上上手くやれないと自分で自分を許した?諦めた?悟った?とき、気持ちが楽になり何かを振り切り、壁が消えた気がしました。
そして4つ目は市場、世の中の課題、会社と向き合えるかどうか、という壁です。
プロダクトマネージャーや事業責任者などの立ち位置でしょうか。
今ではいろんなキャリアプランが考えられますが、先輩達は皆、管理職になったり営業職に移ったりしました。
やはり会社組織としては、永続的な成長のため、個々のエンジニアの力を組織としての力に増幅し、利益を生み出す管理者や顧客のニーズに応え、新たな事業やサービスを生み出す指導者が必要です。
これまでの開発経験や顧客や仲間の信頼、人徳を活かしてそのようなポジションに就く先輩が多かったです。
会社の成長のため、サービスや製品を創造し事業として継続させ数字を作るには、技術的な裏付けだけでなく、市場予測や営業的数字のセンスが必要ですからね。
と、私がかつて感じたことを長々と書いてしまいました。
これらの壁を乗り越える必要はありませんし、このような壁はもうなくなっている、違う壁がある、かもしれませんね。
今は、エンジニアとしてのいろんな生き方ができる時代だと思います。
自身にあった、折り合いのつく立ち位置、ポジションで個々が組織に世の中に貢献していれば、ソレで良いと思います。
堅い長文ですみません。
次はラフなネタにします。
ではまた次回!